2012年11月08日

3手目▲6六歩の考察

20121108(テーマ図).png

最近の序盤戦術の進歩はすさまじく、3手目▲6六歩が論じられるようになっ
た。そのうち、初手の最善手は何かが論じられるようになるのだろうか?

今回は、3手目▲6六歩について考察してみたい。

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3手目▲6六歩については、将棋世界2012年12月号の最強振り飛車さばきの
エッセンスに少し記載されている。

ただし、本稿はそのパクりではない。

私も数年前、3手目▲6六歩を何局か指したことがある。

そのときの心理状態はどうなっているか?

・矢倉にしたいけど、横歩取りは避けたい
・今流行りの角交換の将棋を避けたい
・乱戦を避け、じっくりした将棋にしたい


といったところであろうか。

3手目▲6六歩は、どうということはない普通の手だが、居飛車と振り飛車の
両刀使いにとっては、自分の態度を保留し、相手の出方を見てから作戦を決め
るという高等戦術である。

後手が絶対に振り飛車を指さない居飛車党なら4手目をどう指すか?
(そういう人なら2手目に△8四歩と指すと突っ込まないでください)

△8四歩と△6二銀が考えられ、実際、私は先手を持って両方とも経験がある。

△8四歩に対しては、普通に振り飛車を目指す指し方もあるし、▲6八銀
(第1図)と矢倉を目指す指し方もある。

20121108(第1図).png

第1図は、これで後手が不利という訳ではないが、後手としては不満であろう。
何故なら、矢倉を指したいのであれば2手目に△8四歩と突くはずで、2手目
に△3四歩と突くのは矢倉にしない意思表示である。

にもかかわらず、5手目まで進むと矢倉の将棋になっている。

4手目△6二銀に対しては▲7八飛(第2図)から石田流に組むことができる。
石田流は好きだけど角交換の将棋にしたくない人にとっては嬉しい展開。

▲7六歩△3四歩▲7五歩は、角交換から乱戦になるのを覚悟しなければいけ
ない。

第2図の▲7八飛では▲6八銀から矢倉を目指す手もないことはないが、後手
が△8四歩と突いていない分、先手にとっては第1図と比べて損であろう。

20121108(第2図).png

プロの対局で多く見られるのが、▲6六歩に対する△3二飛(第3図)である。
△3二飛に対して▲2六歩と居飛車にする指し方もあるが、それだったら▲6
六歩と角道を止める必要はなく、3手目に▲2六歩と突けばよい。

20121108(第3図).png

第3図以下は相振り飛車になることが多く、将棋世界2012年12月号の突き抜け
る現代将棋によれば、第3図の局面は、直近の200局で後手が6割近く勝って
いるらしい。

△3二飛とされるのが面白くないというのも、私が▲6六歩を指すのをやめた
理由の1つである。

といっても、▲6六歩自体が悪手というわけではなく、▲6六歩と突いたから
不利になるというわけでもない。そんなことを気にする必要ないと言われれば
そのとおりかもしれない。

ただ、3手目▲6六歩について、これだけ論じることができるのも面白いと思
っている。

最後に、矢倉が嫌いな居飛車党で横歩取りのスペシャリスト、あるいは角交換
のスペシャリストを相手にした場合は、3手目▲6六歩は有効であろう。






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posted by yamataka at 00:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 定跡(その他) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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