2012年11月19日

石田流対左美濃 ▲6五歩をめぐる攻防

20121119(テーマ図).png

前回は相振り飛車のさわりを述べたので、その続きを書くつもりだった。

しかし、昨日の室谷由紀女流初段ー上田初美女王戦(ネット将棋・女流最強戦)
を見て、気が変わった。

今日は、石田流対左美濃の▲6五歩をめぐる攻防を見ていきたい。

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テーマ図は知っておきたい形。

この局面で、以前は▲4六歩△9二飛で先手が困っていた。そのため、
▲9七角▲7七桂型に代わって▲7七角型が指されるようになった。

ところが、最近は▲9七角▲7七桂型からの仕掛けが見直されている。
戸辺誠六段を中心に研究が進み、現時点ではテーマ図からの仕掛けは成立する
ことが分かったのである。

テーマ図以下の指し手
▲6五歩 △同 歩 ▲同 桂 △9九角成
▲7三桂成△同 桂 ▲7四歩 △7五歩
▲7九飛 △9八馬 ▲7五角 △8八馬
▲7三歩成△7九馬 ▲8二と(第1図)

▲6五歩△同歩に▲同桂が意表の仕掛け。この手で▲6五同銀は、△6二飛と
回られ、うまくいかない。

▲6五同桂に△6四歩なら▲7三桂成、△6四銀なら▲7四歩、△8四飛なら
▲7四歩で先手の攻めが続く。

△7五歩に対して単に▲同角または▲同飛とせず、一旦▲7九飛と引いてから、
△9八馬に▲7五角と出るのが巧妙な手順。

飛車を取り合って第1図。

20121119(第1図).png

第1図の局面は先手が指せるというのがプロの見解。ただし、アマ同士の場合
は、どちらが勝ってもおかしくないであろう。

テーマ図から第1図までの指し手は石田流の基本(戸辺六段著)や、
将棋世界2012年12月号の突き抜ける現代将棋(勝又六段)に詳しく記載されて
いる。

第1図が実戦で現れてから、後手はテーマ図の形に組むのを避けるように
なった。

その方法は主に、
@△8五歩を保留し、△9三桂〜△8五桂を狙う指し方
A銀冠に組むより先に△8四飛型で▲6五歩の仕掛けを封じる指し方
がある。

今回紹介するのは@の指し方。

20121119(第2図).png

第2図は、2012年11月18日に指された室谷ー上田戦。

第2図以下の指し手
▲8六飛 △8二飛 ▲7六飛 △7二飛
▲9八香 △9三桂 ▲6五歩 △同 歩
▲同 銀 △6四歩 ▲7四歩 △同 歩
▲7三歩 △同 飛 ▲6四銀 △同 銀
▲同 角 △6三飛 ▲7四飛 △7三歩
▲同飛成 △同 飛 ▲同角成 △7七角成
▲7二飛 △4二金右▲9一馬 △4四馬
(第3図)

▲8六飛△8二飛▲7六飛△7二飛で第2図と同一局面になるが、先手は
▲9八香で千日手を避ける。

2012年8月28日に指された佐藤和俊五段ー斎藤慎太郎四段戦(C級2組順位戦)
では同様の局面から千日手となった。

本局は▲6五歩から仕掛ける。

解説者を感心させる▲7三歩など先手も健闘したが、第3図まで進むと、
後手がよさそうだ。

20121119(第3図).png

第3図では、先手は6筋にと金を作って攻めたいが、▲6四歩には△5四馬が
ピッタリ。▲6三歩も△6一歩で思うように攻めることができない。

第3図以下、▲6四馬△6九飛▲8六馬△2五歩と進み、以下、後手の
上田女王が勝った。

佐藤ー斎藤戦では千日手になっていることもあり、第2図は先手にとって課題
局面であり、工夫が必要だ。




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posted by yamataka at 00:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 石田流 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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