2012年12月29日

2012年の将棋界を振り返る

2012年の将棋界は、羽生三冠の大山超え(タイトル獲得数)、米長永世棋聖の死去など、
いろいろなことがあった。

タイトル戦を中心に、1月から時系列で振り返ってみたい。

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羽生世代の復活(1〜3月)

2012年スタート時のタイトル保持者は、渡辺(竜王、王座)、羽生(王位、棋聖)、
久保(棋王、王将)、森内(名人)の4人。

渡辺、羽生が抜きん出るか、戦国時代になるかが注目であった。

まずは王将戦と棋王戦。久保二冠に羽生世代の佐藤九段、郷田九段が、挑む図式となった。

結果は、王将戦は佐藤九段が4勝1敗、棋王戦は郷田九段が3勝1敗でタイトル奪取。7大タ
イトルのうち5つを羽生世代が占めることとなった。

久保九段にとっては、タイトル2つを失い、A級からも降級という散々な結果となった。ただ、
その後は日本シリーズで羽生三冠に勝って優勝、B級1組順位戦も2番手につけるなど復活の
兆しが見られる。

NHK杯、羽生4連覇

第61回NHK杯戦で羽生二冠(当時)が優勝し、前人未到の4連覇、10回目の優勝を達成した。
第62回も準々決勝進出を決めており、NHK杯で22連勝中という驚異的な記録。羽生三冠の連
覇を止めるのは誰か?それとも今期も優勝し、5連覇を達成するか?

名人戦、森内防衛

400年記念となった第70期名人戦。羽生二冠が9連勝で挑戦者になったのに対し、森内名人の2
011年度の成績は、11連敗するなど10勝19敗。大方の予想は羽生乗り。

ところが、結果は森内名人が4勝2敗で防衛。名人戦での相性のよさと、羽生相手だと最大限
に実力を発揮できるといったところが勝因であろう。

他のクラスの第70期順位戦を振り返ると、C級2組の昇級者が3人とも10連勝だったのが印象
的。菅井五段が9勝1敗で昇級できなかったのは、制度の問題を露呈した結果となった。

羽生、タイトル獲得数で大山超え

羽生二冠が棋聖戦で有望な若手の中村太地六段を3連勝で下した。これでタイトル獲得数を81
期とし、故大山康晴十五世名人の80期の記録を塗り替えた。

大山十五世名人が80期目を獲得したのは59歳。一方、羽生二冠が81期目を獲得したのは41歳。
その後も王位防衛、王座奪取と記録を伸ばしている。この記録はどこまで伸びるのだろうか?

渡辺ー羽生の名勝負(王座戦)

渡辺ー羽生の王座戦は名勝負だった。第1局は、羽生二冠が優位に進めるも、渡辺王座が決め
手を与えず逆転で渡辺王座の勝ち。今までの羽生二冠の負けパターンで嫌な流れ。

第2局は、手も足もでない局面から羽生二冠が逆転勝ち。これで流れが変わった。

そして第4局。劣勢な局面から羽生マジック△6六銀により千日手に持ち込んだ。△6六銀は
棋史に残る一手といっても過言ではない。間違いなく千日手の名局であり、2012年度のベスト
対局であろう。

ニコニコ動画の浦野八段の解説もよかった。あの詰め将棋の名手も△6六銀に驚愕していた。
さらに、ニコニコ動画の竜王戦生中継で羽生三冠が解説していたとき、対局が早く終わったの
で、王座戦の解説を自身で行った。この解説が明快で、整理された話し方もよかった。

羽生二冠が指し直し局を制し、昨年奪われた王座を1期で奪い返した。今期で故大山十五世名
人の持つ同一タイトル戦連続出場記録21期に並んだが、来期にこの記録を破ることが確定した。

その後も両者は重要なところで対戦し、王将戦では渡辺竜王が勝った。棋王戦では1勝1敗。
年明け後も、棋王戦、順位戦と重要な場面での対戦が続く。

王将戦

渡辺竜王が6連勝で王将戦の挑戦者になったのは見事。再び二冠を目指す。

佐藤王将も好調を維持しており、七番勝負が楽しみだ。少なくとも、渡辺−丸山の竜王戦より
面白い勝負になりそうだ。

棋王戦

挑戦者決定二番勝負第1局は羽生三冠が勝ち、挑戦者決定は年を越すことになった。

第2局は2013年1月7日に行われる。年明け早々楽しみな対局だ。

2012年末の棋界勢力図

2012年末のタイトル保持者は、羽生(王位、王座、棋聖)、森内(名人)、渡辺(竜王)、佐
藤(王将)、郷田(棋王)の5人。

タイトルの序列は別にして、羽生三冠が第一人者であることは明らかだ。

全棋戦を通じてまんべんなく活躍しているのは、羽生三冠と渡辺竜王の二人。羽生三冠を渡辺
竜王が追いかける図式と、羽生世代の中で渡辺竜王が孤軍奮闘する図式になっている。

2013年はどんな図式になるか楽しみだ。

米長永世棋聖死去

2012年の将棋界は、羽生三冠の大山超えがbPのニュースかと思っていたが、年末になって米
長永世棋聖死去のニュースが飛び込んできた。

そのニュースを聞いたときは、ただただ驚くばかりだった。

将棋界にも大きな影響を与え、私にも大きな影響を与えた人だった。

米長哲学は将棋界の宝だ。これは永遠に引き継いでほしい。

謹んでご冥福をお祈りします。

後任の谷川会長にとっては難しい舵取りとなるが、頑張ってほしい。

ということで、2012年の将棋界を簡単に振り返ってみた。2013年はどんな年になるだろうか?


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posted by yamataka at 21:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | 棋界動向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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